第2回 鶴間Rカフェを開催 ~鶴間Rカフェでつながる—研究の新たな交流の場~
2024年12月4日(水)、拡大会議終了後に保健学の教員が集まり、第2回「鶴間Rカフェ」が開催されました。今回もコーヒーとドーナツが用意され、リラックスした雰囲気の中で研究について自由に語り合う場となりました。
発表者:リハビリテーション科学領域・理学療法科学 久保田雅史 准教授
テーマ:「仮想現実(VR)での運動課題中の脳活動について」
Brain activity during virtual reality motor tasks in normal healthy individuals
内容:
近年、リハビリテーションにおいても仮想現実(VR)を用いた報告が増えてきているが、その適応や有効性は未だ不明な点が多い。そこで、本研究では、VRと現実の運動課題中の脳活動の違いを明らかにすることを目的とした。対象は12名の健常成人とし、現実課題と非没入型VR課題を実施中の脳活動を近赤外分光法(NIRS)を用いて計測した。運動課題は現実環境でのBlock-and-Box Test(R-BBT)とVRでのBBT(VR-BBT)の2種類を用いた。VR-BBT 中の背側前頭前野の O2Hb は、R-BBT 中よりも有意に高く、現実環境とVR環境では異なる脳活動パターンとなっている可能性が示された。また、最近のVR事情、実際に使用した患者さんの即時的反応も合わせて提示された。
プレゼン後にVRゴーグルを装着しての実演も行われ、リハビリテーションとVRの親和性の高さを実感する貴重な機会となりました。
さらに今回はリハビリテーション科学領域・理学療法科学 林克洋 教授による「ヘッドマウントディスプレイの進化とトレンドの変遷」についてのプレゼンも行われました。さまざまな分野での活用方法が紹介され、技術の進歩とともに今後さらに新たな可能性が広がっていくことが期待される内容でした。
鶴間Rカフェは、教員同士のつながりを強化し、研究や教育の新たなコラボレーションのきっかけを生み出す場として、今後も定期的に開催される予定です。次回のRカフェでも、さらなる発展的な議論が期待されます。